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2007年8月29日 (水)

阿吽

5)口開いたものと閉じたものがいる。

2体1対のうち、一方が口を開き、他方が閉じるというのは、いわゆる「阿吽」と呼ばれる形式です。

口を開いたものが「阿」、閉じたものが「吽」です。

一般的には

サンスクリット語の“a”と“hum”の音訳。「阿」は口を開いて発する声。「吽」は口を閉じた声。サンスクリット語の字母表(悉曇字母)の最初と最後の字。この二字の中に万物の始源と窮極とがあると認めることから、最初と最後の意。

と説明されます(「新潮現代国語辞典」に補足)。

この「阿吽」という形式は、寺院の金剛力士(仁王)像にも見られるものなので、いかにも仏教的な概念に見えます。

しかし、仏教発祥の地であるインドや、日本にとって仏教の直接の源流である中国で成立して、仏教とともに伝来したものではなく、日本への伝来後に真言密教において独自に組み立てられたものという説もあります(「日本国語大辞典」はその立場をとります)。

そのためか、狛犬はほとんど「阿吽」を取り入れています。

その一方で、日本の神社でも中国の獅子像を設置している場合があるのですが、そういうものは双方が開口あるいは閉口となっていて、「阿吽」になっていない場合が多く見られます。

ここは、

5)狛犬は、口を開閉する「阿吽」の形式を取り入れている。

と言い換えておきます。

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