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2008年4月14日 (月)

ほっかいどうの狛犬―その2

さて、本編サイトの文章で、海外神社における狛犬を捉えるのに、

1)現地に存在する狛犬に類似の神獣
2)日本の狛犬
3)日本の狛犬に似せて現地で製作された狛犬

というふうに3分割する枠組みを提示しましたが、北海道の狛犬は、この枠組みに当てはめて考えることができるでしょうか。

もっとも、(2)と(3)の関係は日本国内においても、広域型と在地型の狛犬として成立し得る関係です。

「ほっかいどうの狛犬」によれば、北海道では広域型の狛犬としては、北前船との関係が濃い浪花系、出雲系の狛犬、瀬戸内海の尾道型や備前伊部焼の狛犬、近代以降の岡崎系狛犬が見られます。
また、年代ははっきりしないものの越前笏谷石狛犬も確認されています。

一方の在地型として、著者は石工名由来の山崎型・鏑城型・岡田型・田中型と地域名由来の道央型・道南型の6グループを設定されています。また、グループをなさないものの、内地にはない独特の容姿をした狛犬たちも紹介されています。
これらの在地型狛犬には、広域型をモデルとしてそれにアレンジを加えたと考えうるものの他に、全く類例のないタイプのものも存在しています。

北海道で狛犬を製作したのは間違いなく和人の石工のはずですが、にも関わらずこうした結果が生まれるのは、著者も指摘するように、元々は細工物を手掛けていなかった石工が、他に石工がいない環境の中、狛犬を作らざるを得ない状況があったからでしょう。

台湾の狛犬についての考察の中で、台湾狛犬の製作者について、

例えば、もし、台湾に渡った日本人の石工が製作したならば、日本の自分が修行した地域に典型的な狛犬を作るだろうから、日本で類例が見られるものになると考えられる。
その観点に立てば、台湾狛犬は台湾人の石工が製作したと考えることもできる。

と書きました。
しかし、こうしたことから考えると、石工の不足から、細工物を製作した経験の無い日本人石工がやむなく狛犬を製作したという状況が生じた可能性は、北海道も台湾も同様だったのではないかと思えます。

台湾狛犬の作り手も日本人と考える方がいいのかもしれません。

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