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2008年6月16日 (月)

起源説のまとめ

さて、以上の起源説をまとめてみます。

狛犬の正体としては

  1. 犬説
  2. 狆説
  3. 兕説
  4. 麒麟説
  5. 狻猊説
  6. 白虎説

由来としては

  1. ホノスセリ説
  2. 隼人の犬吠え説
  3. 三韓の犬説

を取り上げてみました。

ここまでの文章でお気付きになったと思いますが、そのほとんどが江戸時代の文化元年(1804)にまとめられた「狛犬考」にすでに登場しているものです。
そうではないのは、狛犬の正体としての『狆説』『麒麟説』『白虎説』くらいです。

私の最新の研究への目配りが足りないのかもしれませんが、反面、現在においては狛犬の起源は古代オリエントのライオン像で、日本には獅子として仏教と前後して伝わり、その影響を受けて成立した、という流れで、ほぼ理解が一本化しているということでもあるでしょう。

「狛犬考」は江戸時代にまとめられたものですが、これらの諸説が江戸時代に登場したものなのか、それ以前からあるものをまとめたのが江戸時代だったのか、私の史料調査がまだ不足しており、はっきりしたことは言えません。
ただ、狛犬と兕を結びつけるような見方が古くからあったのを除けば、他はそれほど時代を遡らないのではないか、という気がしてなりません。
特に、由来については、江戸時代の国学の発展の中から生じた説のように思えます。
考え方があまりに内向き、言い換えれば鎖国的に感じられるからです。

ただ、隼人の犬吠えに獅子舞・狛犬舞との共通点が見られるなど、簡単に退けることの出来ない興味深い点もあります。

狛犬の起源説としては、いずれも一長一短、ものによっては的外れな部分もありますが、狛犬を生み出した古代日本文化の雰囲気を知るのには、必要な通り道と思えばよいのではないでしょうか。

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コメント

Liondog様 お初に投稿します。
              hihumiyo 123と申します。
 先般、或る雑誌で「狛犬」の論文を読みました。
内容の一部を簡単に紹介します。ご興味が
ありましたら、閲覧下さい。尚本欄で小生のような者の為ご批判して頂きたく思います。
1、狛犬の語源の探求
2、狛犬の祖形・原型は『出雲風土記』宍道郷の猪像・犬像に比定されている、石宮神社に伝えられる犬石との事だそうです。
3、狛犬は餅犬・インノコ餅・インノコ団子等と不即不離の関係だそうです。
4、天犬と天犬舞は、獅子舞により宮廷から追放されたそうです。
5、その他

論文名:『狛犬の起源(出雲国風土記を発端に)から稲荷へ』
掲載誌:月刊誌【さすら】2009年9月号~2010年1月号に連載。

*月刊誌【さすら】は国会図書館で所蔵。
*発行元:神理研究会 TEL03-5352-8115
  〒164-0013東京都中野区弥生町2-12-4
尚、諏訪春雄学習院大学名誉教授主宰「民族文化の会」ホームページ「諏訪春雄通信419回(2010年3月15日更新)
http://home.s00.itscom.net/haruo/sub22.htmlの、片隅にごくごく簡単に批評しています。閲覧下さい。

>hihumiyo123様

興味深い情報をお寄せくださり、ありがとうございます。
探して読んでみたいと思います。

と言っても、当面は図書館には行けそうにないのですが(苦笑)

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