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2008年7月29日 (火)

狛犬と獅子舞――まとめ

以上をまとめてみます。

1)舞楽の≪狛犬≫は、その頭に角があるのかどうかということも含めて、実態ははっきりとしない。

2)通常は舞楽の≪狛犬≫が調度の『狛犬』に先行するものとして、『獅子』『狛犬』の組み合わせは舞楽に由来すると考えるが、≪獅子≫舞と≪狛犬≫舞は行幸の時のみ特別に番となる非正規の組み合わせであることを念頭に置けば、調度から舞楽への影響ということも考慮するべきではないか。

3)獅子舞の≪獅子≫と調度の『狛犬』の姿を比較してみると、『狛犬』と同じ木彫である獅子頭は、狛犬よりデフォルメされてはいるが共通する特徴を持っている。しかし、全身の姿として考えると、日本の『狛犬』よりは、中国の獅子との共通点が多いように思われる。

長々と書き連ねてきましたが、まとめてしまうと、こういうことになります。

結局のところ、≪狛犬≫がいつ頃どのような形で成立したのか、ということがはっきりしない以上、推論にも限界があります。
もちろん、対する『狛犬』の方の成立が明確でないことも、何がしかの結論を導き出すことを不可能にしています。

狛犬に関心を持って古文献の調査をする人が増えれば、今回取り上げたもの以外の、まだ知られていない文献が見つかるかもしれません。
獅子頭や『狛犬』の未知のものが見つかる可能性は、低いとは思いますが、皆無ではないでしょう。

今はそうした発見を待つしかないのかもしれません。

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