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2023年11月19日 (日)

郷土玩具の狛犬(2)

2022年11月26日に、「狛犬さがし隊」に投稿のあった本庄早稲田の杜ミュージアムの展示を見に行きました。
確かに、出土品の狛犬が展示されていました。

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JR東日本の新幹線・本庄早稲田駅近くの久下東遺跡の発掘調査で、近世の土坑墓の中から狛犬の人形が出土したということが説明されています。

 

展示会場に調査報告書があったのですが、じっくりと腰を落ち着けて見ることは出来なかったので、後日、国会図書館まで閲覧に行きました。
「本庄市埋蔵文化財調査報告書第49集 久下東遺跡Ⅸ」(本庄市教育委員会 平成28年11月14日)によると、狛犬が出土したのは久下東遺跡第181号土坑です。
土坑からは早桶の底板片の他に17点の遺物が出土していますが、その内訳は以下の通りです。

 

かわらけ(灯明皿)2点
人形(狛犬)1点
金属製鋳型1点
金属製円盤1点
寛永通宝12点

 

狛犬についてだけ細かく書くと、報告書の判断では「瀬戸美濃系人形」とされ、高さ3.7㎝、最大幅3.3㎝、最大厚1.9㎝となっています。
「狛犬(阿形)。箱庭遊びの道具。」と書かれています。

 

遺物のうち金属製鋳型・金属製円盤・寛永通宝は、早桶の底板上から出土したということなので、棺桶に遺体と共に入れられたものなのだと思われます。

 

かわらけは棺外からの出土ですが、土坑の底付近からの出土なので、埋葬儀礼に関わるものなのだろうと想像できます。
出土状況の写真を見ると、2枚がベン図のような感じに重なって並べられており、意図的に置かれたように見えます。
棺桶を納める前にお供えでもしたのでしょうか。

 

ただ、肝心の狛犬は覆土中からの出土となっています。
つまり、墓穴に棺桶を納めた後、土を被せて埋め戻す際に、その土に混入していたものであるという可能性があるということになります。
そうなると、埋葬儀礼に関わりがあるとは言えません。
そもそも、この遺跡での狛犬の出土は他にはないようです。

 

ということは偶然の混入の可能性が高いということになります。

 

ちょっと残念です。

 

とは言え、時期は不明瞭ながらも、江戸時代の土坑墓からの出土ということは間違いないようです。

 

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